ディスレクシア 英語のスクリーニング
5歳から17歳までのお子様の、英語学習障害スクリーニング
現在学校の英語の授業は小学校3・4年生は「聞く・話す」コミュニケーション中心、5年生で本格的に「書く・読む」が始まりまります。以前は中学校1年で学習していた内容の半分を小学校で学習しているため、小学校高学年からの学習内容の難易度が高くなっています。ディスレクシアは学齢期の初期に対応することで、症状を大幅に緩和することができるとされているため、できるだけ早期に兆候を見つけ対策を取ることが重要です。
英語を好きになるためには、お子様にあった勉強方法を見つけてあげることが大切です。親御様が学生時代に対策してきた学習方法では、ディスレクシアの症状のあるお子様は習得できない場合が多いため、お子様が書いて覚えようとしない、反復学習をしないなど否定的な面に注目してしまうことでお子様の可能性も否定してしまい自信がなくなることに繋がってしまいます。最適な学習方法を見つけるための、個別スクリーニングがとても重要になります。
下記の兆候が頻繁かつ持続する場合は、個別のスクリーニングとカウンセリングをおすすめいたします。
1.幼少期の兆候
(英語学習経験を問わず、全てのお子様)
2. 5歳〜11歳頃の兆候
・一つの文章内で複数の異なる漢字を書く
・何度も消しゴムで書き直す
・読書の進みが遅い
・声に出して読む時、ためらって読む
・読んでいる時文字を見逃す
・簡単な漢字のへんを間違える
・書いて覚えることを好まない
・文末を適当に自分で変えて読む
・読んでいる時余分な文字を追加する
・位の値との混同する<算数>
・+ 、 x などの記号を混乱する<算数>
・今日が何曜日、季節、月を思い出せない
・左右、上下、東と西の違いに戸惑う
<一般的な兆候>
・処理速度: 話し言葉や書き言葉が遅い
・指示に従うのが難しい
・言葉を忘れる
・気が散りやすい
・集中力と努力が必要なため過度に疲れる
・絵本を見ても文字に興味がない
・童謡の歌詞を覚えられない
・方向を示す単語の混同(上下)
・簡単なリズムを保つのが難しい
・新しい言葉を覚えるのが遅い
・順番を覚えるのが困難
(英語学習経験のあるお子様)
(小学校3年生以上のお子様)
4. 5歳〜11歳頃の兆候
・文字が発する音を思い出すことが困難
・音節の多い単語の発音を間違える
・似ている文字を混乱する n/u、m/w
・反転が多くb/d、p/q、文字の形が悪い
・一文章内で複数の異なるスペルを綴る
・単語のアルファベットを入れ替えて書く
・意味が同じ単語に置換える<Reading>
・文字を転置するhow→Who
・文字を省略または追加するWhite→ Wite
・発音的で奇妙なスペルを生成する
5. 11歳〜16歳
・口頭能力に比べ筆記作業の水準が低い
・1 つの作品内で同じ単語の綴り違う
・書くのが苦手、要点だけを書く
・授業中にメモを取るのが苦手
・紙に書ける以上のことを知っている
・音読するときにためらい、苦労する
・それなりの速度で読めるが理解度は低い
・馴染みのある単語を認識できない
・行を間違えたり、2 回繰り返したりする
・読書の時に指やマーカーを使う
・辞書、事典を使用するのが難しい
・x などの記号を + と混同する<数学>
・公式を覚えるのが苦手<数学>
・集中力と努力が必要なため極度に疲れる
英語は、アルファベットの読み方が1対1ではなく様々な読み方があることや、単語ごとにアルファベットの読み方が異なる複雑な言語のため、読み書きの習得が難しく、学習につまずきやすい言語であることがこれまでの研究で明らかにされてきました。
英語は表音文字「かな」という日本語とは全く異なる仕組みで習得されます。そのため、母国語が日本語の日本人が外国語として英語を学習し始めてから読み書きの障害が明らかになるということがありうるのです。また、バイリンガルの方で英語のみの障害が見られるという症例も報告されています。